地元の海への関心を高めてもらおうと、小学生を対象に長崎が生産量日本一を誇る「いりこ」について学ぶ特別授業が行われました。
長崎市の南陽小学校の6年生がやってきたのは、市内にある「いりこ」の製造工場です。
水揚げされたイワシを100度近い海水で茹で、最長で3日乾燥してできあがる工程を見て回りましたが、そこに、イワシの姿はありません。
「いりこ」は長崎県が生産量日本一を誇り、夏場は、イワシの水揚げが盛んになります。
しかし、海水温の上昇などで近年漁獲量が減っていて、こちらの工場では今月3日を最後にいりこを製造できておらず、
子どもたちは、厳しい現状や環境問題について思いをめぐらせました。
今回の特別授業は、日本財団の「海と日本プロジェクト」の一環の「Sea級グルメスタジアムin長崎」として行われました。
この日は、いりこに使われるカタクチイワシを観察する時間もありました。
魚には、人間と同じように、身体をまっすぐ保つための器官があり「耳石」と言います。
「耳石」には、木の年輪のような模様があり、輪の数で、年齢が分かるということで、耳石探しに挑戦しました。
カタクチイワシの「耳石」はおよそ2ミリで、子どもたちは、魚の種類によって耳石の形や大きさも違うことを知り、海への関心をより高めていました。