佐世保市の SSK 佐世保重工業で1月12日、新造船の命名式がありました。
新型コロナウイルスの感染拡大などによる船の需要減少などで、この船で新造船事業は休止となります。
命名式には関係者など約50人が出席しました。
船は、SSKがギリシャの海運会社から受注していた8万2000トンの ばら積み運搬船で、リモートで参加した船主の代表がギリシャ語で勇気を意味する「TOLMI(トゥルミ)」と命名し、完成を祝いました。
SSKは1964年、旧海軍工廠の施設を借り受ける形で誕生し、1962年には当時、世界最大のタンカー 日章丸 を建造するなど、これまでに510隻の船を造りあげています。
ただ、新型コロナの世界的な感染拡大によって、海上輸送の需要が落ち込んだあおりを受け、受注量が大きく減少したことなどから、今回の受注を最後に新造船事業を休止します。今後は、自衛隊の艦艇やクルーズ船などの修繕事業を柱に、安定した収益を得られる体質を作るとしていて、1月に入ってからも国内クルーズ船「飛鳥II」の修繕、定期検査をしています。
佐世保重工業の名村建介代表取締役社長は「長い歴史の中で、新造船事業を歩んできたが、新生 SSKとしてしっかり羽ばたいていく。日本一の修繕ヤードを目指す」と話しています。
新造船建造用の第4ドックは船の修繕もできるドックに改修されます。(KTNニュースから一部転載)