温暖化による海水温の上昇などで、漁獲量減少が続く大村湾で、子どもたちが海の現状を知り、小さな生き物を放流するイベントがありました。
「大きくなぁれ」と時津幼稚園の子どもたち34人が放流したのは、ナマコの赤ちゃん10万匹とカサゴの稚魚4000匹。大村湾に流され、およそ2年で、市場に出回るほどの大きさに成長するそうです。
大村湾は浅瀬の穏やかな海で、小さな魚にとってはすみやすい環境です。しかし、近年、温暖化による海水温の上昇や異常気象などによって死んでしまう魚が増え、それに伴って湾内の漁獲量も減っているということです。
子どもたちは、”長崎のさかなクン”とも呼ばれる水中ガイドの中村拓朗さんから大村湾にすむ生き物について教えてもらい、稚魚の放流に臨みました。中村さんは、「今まで獲れてた生き物が減ってきている現状があります」「今回の放流や、海藻を生やす取り組みを通して、少しずつ人の手で失われた自然を取り戻して、良く変わっていってくれればいいなと思う」などと説明。子どもたちも放流体験について「楽しかった!」「(ナマコを触ってみると)ぷにぷにだった!」などと話していて、中村さんは「大人になった時に自分の育った海を誇りに思ってもらったり、問題を理解した上で自然と接してもらうことができるそんな大人に育ってほしいと思う」と、子どもたちが海と触れ合う意義について述べています。
(KTNテレビ長崎のニュースより一部転載)