世界遺産の保全に役立てようと、長崎大学は7月28日、インフラ点検用の船ロボットの実証実験をしました。
長崎大学工学部の山本研究室が開発した、全長約1メートルの「船型ドローン」。船尾にはカメラがついています。世界遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産のひとつ、長崎市の小菅修船場跡にある、船を海に運ぶためのレールの点検に活用されました。ドローンは、前後左右に動き小回りが利き、人の早歩きほどのスピードで最大4時間、動きます。
小菅修船場跡の水中点検は、これまでダイバーが行っていましたが、ドローンの活用で安全が確保される上、カメラで撮影した画像を3D化できることから、実用化への期待が高まっています。
長崎大学の副学長でもある山本郁夫教授は「なかなか日常的に、水中は点検できない世界。ロボットを使って点検することは非常に重要なこと」と話しています。
船型ドローンは、松浦市鷹島の元寇船が沈没した海域の調査でも活躍しています。
長崎大学では、大きさの違う3種類のドローンを使い分けながら、今後は海洋プラスチックごみを回収する実験も行う予定です。(KTNテレビ長崎ニュースより一部転載)