地域の漁業者が磯焼けから復活させた五島市の海岸で、中学生がヒジキを採りました。
こちらは、五島市崎山地区の小石原海岸です。この日は、海岸のすぐ近くにある崎山中学校の1、2年生16人がやってきました。まずは、自分の靴に「わら縄」を巻き付けます。岩場で足を滑らせないよう、地元の人たちに伝わる知恵です。
五島市では、温暖化により海藻が少なくなる「磯焼け」が深刻化しています。
崎山地区のヒジキの収穫量は、1996年の54トンをピークに激減し、2010年から2016年は全く採れていませんでした。
藻場が衰退すると、魚が産卵したり、棲みついたりする場所が減ることにつながり、漁業者にとっても大きな痛手です。そこで地域の漁業者たちは海藻を食べ荒らす魚・イスズミが海岸に入って来ないよう網を張り、ヒジキを植えて、この海岸の再生に成功。
今年は1.5トンの収穫を見込んでいます。ヒジキは長いものでは、1メートル近くにまで成長していて、この日、生徒たちはおよそ1時間で200㎏も収穫しました。
生徒は「環境を大事にして、ゴミなどの不純物を外に出さないようにしたい」などと話していました。
学校では、こうした体験を通して、生徒たちに海の恵みを学んでほしいとしています。
(KTNテレビ長崎ニュースより一部転載)