長崎県のレッドリストで絶滅危惧種に掲載されている魚が、長崎ペンギン水族館で展示されています。
小さな体ですいすい泳ぐ「カゼトゲタナゴ」。
長崎県内では佐世保や壱岐などにのみ生息する淡水魚です。
オスは春から初夏にかけた繁殖期にメスにアピールするため背びれや尻びれが赤くなり、体はキラキラと輝きます。
カゼトゲタナゴは貝のエラに産卵を行うため、長崎ペンギン水族館でも水槽に貝を入れています。
長崎ペンギン水族館 近藤ゆういさんは
「貝が呼吸のために殻を開けるが、このタイミングでタナゴが貝の中に産卵をする」と話しました。
特殊な繁殖方法から、カゼトゲタナゴは近い将来、野生での絶滅が危惧されると県のレッドリストに掲載されています。(絶滅危惧1A類)
農業用水路のコンクリート化などにより産卵する貝が減り、カゼトゲタナゴの数も減りました。
「飼育を目的として管理していくにあたり、行きつく先は繁殖を目指していくことになるので、人工下でタナゴの資源を守るため繁殖に結び付けられれば」とも話しました。
2階の淡水魚水槽で展示されていて、水族館は繁殖期には「産卵する貝を確かめようと中をのぞき込む動作を見られるかも」としています。