海に囲まれた日本の海洋産業の、次の担い手を育てようというイベントが、12月18日から2日間、長崎市で開かれました。この「海洋教育フォーラム」は若い世代に船や海のことを知ってもらおうと日本船舶海洋工学会が各地で開いています。
19日は無人ロボットの開発を手がけてきた長崎大学の山本郁夫教授(長崎大学副学長(産学官連携担当)、工学博士) の講演があり、プラスチックなどの海洋ごみ問題にどう対処しているかを説明しました。
山本教授は、「設定された進路に沿って船が進んでいって水中カメラで海中が分かるようにしているんですけど、ゴミの把握とか漁礁の把握をしています」と説明。今後は、同じ海洋国・イギリスの大学や研究機関と連携して長崎の海洋技術を向上させたいと述べました。
一方、長崎市生まれの作家・カズオ・イシグロ 氏が2017年にノーベル文学賞を受賞したことを機に、イシグロ氏の父で、長崎海洋気象台に勤務していた石黒鎭雄博士の業績に改めて注目が集まっています。フォーラムでも、長崎地方気象台の前台長で、気象庁海洋気象情報室の中野俊也室長が、電卓すらなかった時代に石黒 博士 が模型実験で明らかにした長崎港のあびき現象の研究について報告しました。
(KTNテレビ長崎のニュースから一部転載)