鎌倉時代の「蒙古襲来」で2隻の「元寇船」が沈んでいる松浦市鷹島沖で、新たに3隻目とみられる船の一部が見つかりました。
海底18メートルに沈んだ古びた木材。
10月に松浦市鷹島町の沖合で見つかりました。
およそ750年前に、鎌倉時代の蒙古襲来で使われた「元寇船」の一部とみられています。
調査を続けている松浦市と國學院大学の研究チームが発表しました。
見つかった木材は船の壁=「隔壁」などと推測されています。
見つかったのはこれだけではありません。
調査をした國學院大学の池田榮史教授によると、元寇と近い時期につくられた中国陶磁器の壺と皿がそばで発見されていて、当時は酒や調味料が入っていたのではないかということです。
池田榮史教授は「この手の資料が船材とみられる板のすぐ横から出てくるということは、船であるとすれば蒙古襲来の頃の船であろうとする補足要因になる」と話します。
鷹島町神崎沖の海底ではこれまでに元寇船が2隻見つかっていて、国内初の水中遺跡
「鷹島神崎(たかしまこうぜき)遺跡」として国の史跡にもなっています。
今回の資料はこれまでの2隻と離れた場所で見つかったことなどから、調査チームは
新たな元寇船のものとみて今後解明を進めるとしています。