自然エネルギーの風と水素で動く船の建造を目指す実証試験が佐世保市で始まりました。
風と水素だけで走るゼロエミッション船「ウインドハンター」です。
今回はハウステンボス近くの大村湾で、5月12日から実証試験が行われています。
東京に本社を置く商船三井などが、二酸化炭素を排出しない自然エネルギーだけで動く船の建造を目指しています。
商船三井 技術革新本部 山口誠 本部長 は「ほとんどの船が化石燃料。水素を作りながら水素の力を借りて、風が弱いときでも走り続けることができる。ときには水素を生産、ときには荷物を運ぶと、こういった機能を持ったハンターを作っていこうと」と話していました。
世界で初めて風から水素をつくり出してそれを貯蔵し、貯めた水素を専用の装置(MCH)から取り出して船の推進力に変えることに成功しました。
6月まで実験用のヨットで試走や試験を行い、データを分析する予定です。
商船三井 技術革新本部 山口誠 本部長は 「エネルギーの一部を使って水素を作る、水素自体もゼロエミッションですけど、水素を作ったエネルギーも自然エネルギーであると、これが究極のゼロエミッションと呼べると。一般商船のように荷物も乗せながら水素と風で走らせたりとかこういった部分まで発展していけるようにしたい」と話しました。
商船三井は2030年までにゼロエミッションの大型貨物船や、水素を生産する船の建造を目指しています。
世界初の試みに今後も期待が寄せられています。
(KTNテレビ長崎のニュースから一部転載)