2023年に養殖魚の7割がへい死した橘湾一帯で今年も赤潮の発生が確認され、漁業者が警戒を強めています。
漁業者 菊田瞬さんは
「もう濁っている沖に行けば茶色の海水が表面にいっぱい」「海面で養殖している人にとっては最悪の状況」と話していました。
橘湾では今年6月ごろからシャトネラが原因の赤潮が発生していました。
さらに7月下旬からは、2023年に湾内の養殖魚の7割以上がへい死し、13億円の被害を出す原因となったカレニアミキモトイが確認されています。
海水温の上昇が発生の理由とみられています。
菊田瞬さんは
「南の魚が獲れだした最近はカジキマグロが(海上を)飛んだりしている」「もう少し海水温が低くならないと元には戻らないと思う」と説明していました。
長崎市のたちばな漁協では今年6月以降、湾内の20カ所で海水の色や酸素量などを検査し赤潮を監視しています。
プランクトンの活動を抑える防除剤を散布していますが、多い日で1日70万円がかかっていて、漁業者の負担になっています。
菊田瞬さん
「(被害が)続いてほしくない。もういい加減、落ち着いてもらいたい」と話していました。
県によりますと赤潮は西海市や佐世保市などでも発生が確認されていて、被害の全容はつかめていないということです。
【8月19日放送 KTNテレビ長崎のニュースから転載】